お酢健インタビューvol.08 まいこホリスティックスキンクリニック院長
山﨑まいこ先生<冷え性・肌荒れ対策>

肌のお悩みに、腸内環境やこころの状態に着目した「ホリスティック医療」でアプローチする、まいこホリスティックスキンクリニック院長の山﨑まいこ先生。冬から春先にかけての冷え、肌あれに効く、“ホリスティックな”健康習慣やお酢のとり入れ方についてお話をうかがいました。


Q1 冬から春先にかけて、冷えや乾燥などの肌トラブルに悩んでいらっしゃる方は多いですか。

「当クリニックを受診する女性のほとんどの方が年間を通して、冷えに悩んでいますね。貧血も多いですし、ストレスが強めの方は肌あれでお悩みの方も多いです。ストレスがあるとからだも炎症傾向になり、血流も悪くなり、肌のバリア機能も弱って肌あれしやすくなります。とくに春は肌も花粉や黄砂などの影響を受けやすいため、トラブルは多くなりますね」


Q2 普段の生活のなかで冷え症や肌あれ予防にどんなことを心がければよいでしょうか。

冷え症の場合は入浴の仕方を工夫するだけでもかなり改善します。シャワーよりも湯舟にしっかりつかること。ぬるめの39度のお湯から入り、40度まで追い焚きをしながらまずは5~10分。一度湯船から上がり、また入って、41~42度まで追い焚きをしながら5~10分。トータルで10~20分ほど入浴します。からだの芯部から温まる入浴法です。最初は10分から、無理せずおこなってください。

また、からだは筋肉によって燃焼しますから、女性は男性よりも筋肉量が少ないということもあり、女性の冷え対策には適度な運動によって筋肉量を増やすことも必要です。

あわせて、睡眠不足も冷えや肌あれなどの体調不良のもと。健康を保つには良質な睡眠も大事ですね。現代人は忙しすぎて夜も脳が働いてしまって、眠っているつもりでもよく眠れていない人も多いです。入浴の際に神経を安定させる作用のあるマグネシウムの入浴剤を入れたり、香りの作用を使ったりするのも安眠には効果的です」


Q3 ホリスティック医療の観点から腸内環境やこころの状態に注目されていますね。

一部分でなく、からだ全体を診るホリスティック医療では、腸内環境やこころのあり方がからだの健康の重要なカギを握っていると考えます。腸内細菌のバランスや消化・吸収の乱れが、便秘や冷え、肌あれ、アレルギーなどのトラブルを引き起こすもとになっているケースが多いんです。そして、腸内の状態が悪ければ、どんなにいい栄養をとっても栄養素が消化・吸収されず、その有効性を生かすことはできません。こころの状態もまた、消化・吸収に大きく影響してきます。

『消化しやすさ』の点でいうと、たとえば生野菜はからだにとっては実は消化しにくい食べ物なので、消化のためには火を通した温野菜がおすすめなのです。さらに、日本人はもともと胃酸の分泌が少ない人が多いですから、消化・吸収を高めるには、調理になるべくお酢を使うことをおすすめします。お酢には唾液量が増えることで消化・吸収を助けてくれるというメリットがあるので、食事の前にお酢を使ったおかずを食べると良いと思います」


Q4 食事ではほかにどんなことに気をつけたらよいでしょうか。

「糖質の摂りすぎも冷えや肌にはよくないですね。糖質の種類によっては摂りすぎると末梢の毛細血管に血液が行き届かなくなり、エネルギー産生も落ちて、冷えのもとになります。肌に必要な栄養を運ぶのも血液ですから、血液の流れが悪くなると肌あれの原因になります。

女性はカロリーを気にして油を摂らない人が多いですが、からだに必要な油が不足している人も多いです。美しい肌を保つためにも脂質は重要です。

体内でつくることができず、積極的にとりたい油は青魚やアマニ油、えごま油などに含まれるオメガ3系。また、ヤシ科の植物に含まれる「中鎖脂肪酸」のみを取り出したMCTオイル、バターオイルの一種で中鎖、短鎖も含めた脂肪酸のバランスがベストと言われているギーは体内に蓄積しにくく、素早くエネルギーになるのでおすすめです」


Q5 外食やコンビニ食が多い場合、どんな工夫やお酢の活用法がありますか。

「クリニックでも、忙しくて自炊できない人には無理に自炊を勧めずに、『消化』にフォーカスしてお話します。『何を食べるか』も大事なのですが、スムーズな消化・吸収には『どう食べるか』がむしろ大事です

外食やコンビニ食でも賢く選んで食べることはできます。コンビニで買うなら、『納豆、しらす、生卵』を。そこに、お酢やオリーブオイルを足して食べるとますますいいですね。特にお酢をかけることで、少々油気の多いコンビニ総菜でもさっぱりとおいしく食べられますし、消化・吸収を助ける効果も期待できます。

そして何より、楽しく、リラックスして食べること。こころとからだはつながっていますから、どんなメニューでも楽しんでおいしく食べることで、栄養としてスムーズにからだに消化・吸収されるはずですよ」

撮影/梁瀬岳志 取材・文/石川美香子


まいこホリスティックスキンクリニック院長 山﨑まいこ先生

滋賀医科大学卒業後、大阪市立総合医療センターで臨床研修を行い、大阪市立大学附属病院形成外科、大阪市内の皮膚科常勤医師、大阪市内美容皮膚科院長を経て、2017年代官山にまいこホリスティックスキンクリニックを開院。米国Nutrition Therapy Institute日本校卒業。
日本皮膚科学会/日本形成外科学会/日本美容皮膚科学会/日本レーザー医学会/アンチエイジング学会指導士/米国NTI認定栄養コンサルタント/点滴療法研究会所属

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