イメージ写真_お酢のキホン_お酢と料理のマリアージュ

お酢と料理のマリアージュ

お酢を使った料理というと、何を思い浮かべますか? 酢の物、酢豚、ピクルス? いえいえ、それだけではありません。お酢は基本的に、どんな料理にも合うのです。 お酢それぞれの特徴を知ると、さらに料理のおいしさを引き出すことができるようになります。飲み物と料理の相性がいいことを「マリアージュ」といいますが、「お酢と料理のマリアージュ」もあるのです。「お酢のキホン」第三回目は、料理とお酢のいい関係について。これを読めば、お酢がもっと身近になりますよ。

お酢の種類×おすすめの料理

お酢にはさまざまな種類がありますが、その中でも代表的なお酢と、それに合うおすすめの料理を紹介します。冷蔵庫や戸棚の奥で眠っているお酢があったら、ぜひお酢と料理のマリアージュを体験してみてください。食卓がぐっと豊かになりますよ。

「穀物酢」×煮物や炒め物

きりっとした酸味とすっきりとした口当たりで、クセがない穀物酢。どんな料理にも合う万能選手ですが、料理初心者でも取り入れやすいのは、肉料理。煮物や炒め物に穀物酢をプラスすることで、肉離れがよくなり、味に深みが生まれます。

<鶏肉の煮物>
肉離れがよくなりさっぱりと食べられます
<豚肉と野菜の炒め物>
料理の味がしまり引き立たせてくれます

「米酢」×おすし

米のおいしさを生かした、コクとうまみが特徴の米酢。相性がいい料理は、おすし。米酢はすし飯には欠かせないお酢でもあります。味のバランスがよく、香りがいいので、お酢の味や香りが生かせる酢の物やマリネにもおすすめです。

<おすし>
すし飯にはやっぱり米酢。相性のよさは抜群です
<酢の物>
米酢の香りを楽しめて、マリネにもぴったりです

「黒酢」×酢豚

うまみ成分が豊富で、クセがなく、やわらかな酸味を持つ黒酢。肉のうまみを引き出し、料理にコクを与えてくれます。特に中華料理との相性がバツグン。まずは肉を使った中華料理に使ってみてください。おいしさが二倍にも、三倍にもなります。

<酢豚>
あんかけに。まろやかな甘みがぐんと引き立ちます
<鶏肉の照り焼き>
照り焼きのたれに。コクが出ておいしくなります
<酸辣湯(サンラータン)>
仕上げ調味料としてスープに。本格的な味になります

料理写真_お皿に盛り付けた酢豚

「りんご酢」×ドレッシング

りんご果汁が原材料。フルーティで爽やかな酸味と香りが特徴的なお酢。野菜や果物を使った料理と組み合わせて。爽やかな香りで、サラダのドレッシング、マリネに最適。炭酸水などで割ってドリンクとしても楽しめます。

<ドレッシング>
生野菜のドレッシングに。香りが楽しめます
<マリネ>
香りが際立つりんご酢でひと味違ったマリネに
<ピクルス>
野菜をピクルス液に漬けて保存食に
<ドリンク>
フルーティーな香りはお酢ドリンクにもぴったり

料理写真_お酢をかけたフレッシュサラダ

「バルサミコ酢」×肉料理のソース

芳醇な香りと濃厚な味が魅力的なバルサミコ酢。イタリア料理には欠かせない調味料で、サラダにかけたり、肉料理のソースにしたり、デザートに用いられたりします。酸味がやわらかく、酸っぱい味が苦手な人でも料理に取り入れやすいお酢といえます。

<豚肉や鶏肉のソース>
濃厚なバルサミコ酢が肉料理をグレードアップ
<ドレッシング>
オリーブオイル、塩と合わせるだけでおいしい!
<アイスクリームのソース>
弱火で煮詰めてかけるとリッチな味わいに

料理写真_お皿に盛り付けたお肉にバルサミコ酢をかける

<ワインポイントアドバイス>
〜少し煮立たせるだけで高価な味に!〜
バルサミコ酢には、手ごろな価格のものと、高価なものがあります。熟成期間が長いか、そうでないかの差が価格に反映されることが多いです。当然、熟成期間が長いと高価で、おいしくなりますが、手ごろな価格なものでも高価な味になる裏ワザがあります。手ごろな価格のバルサミコ酢を、少し煮立たせて使うことで風味が格段にアップ。少し砂糖を加えて煮詰めるという手もあります。ぜひ、試してみてください。

「ワインビネガー」×カルパッチョ

キレのある酸味とフルーティーな香りが楽しめるお酢。相性がいいのはやっぱりフランス料理。料理の隠し味にもよく使われています。キレのある酸味とリッチな香りを存分に味わうならば、カルパッチョやドレッシングなどが最適です。

<カルパッチョなどの魚料理>
生魚をさっぱり、おいしく演出します
<ドレッシング>
ワインビネガーの爽やかな風味がよく合います

「粕酢」×まぐろ丼

日本酒の製造工程で出る“酒粕”が原材料の粕酢。飴色の深い色合いで「赤酢」と呼ばれることもあります。日本酒は米が原材料。そのため、すし飯との相性は間違いなし! まずは、ご飯を普段のお酢から粕酢に変えてみてください。酒粕のうま味が引き立ち粕酢の力を感じられます。

<まぐろ丼>
粕酢の入門として最適な料理
<酢の物>
粕酢のうま味や香りを楽しむならこれ!

料理写真_どんぶりに盛り付けたまぐろ丼

いつもの料理にお酢をちょい足し、隠し味に

食事のときにちょっとお酢を足したり隠し味にするだけで、いつもの料理がぐっとおいしくなります。そんなお酢テクニックをご紹介。料理が得意でない人もトライしやすいはず。今日からしょうゆ差しと一緒に、食卓にお酢を用意しましょう!

「納豆」にお酢をちょい足し

料理写真_お酢をかけた納豆を箸で混ぜる

納豆を食べるときに、付属のタレやからしで味付けするのもいいのですが、ぜひお酢をちょい足ししてみてください。ふわふわした食感がやみつきになりそう。減塩にもなってうれしい一品です。

「みそ汁」にもお酢をちょい足し

毎日の食卓に欠かせないみそ汁。味噌とお酢は同じ発酵食品なので、相性は抜群です。みそ汁を爽やかに、味を奥深くしてくれます。しかも、味噌の量を少なめにしお酢をちょい足しすれば、減塩にもなってヘルシーに。インスタントみそ汁にもどうぞ。

「カレー」の隠し味にはお酢

料理写真_お皿に盛り付けてお酢をかけたカレーライス

カレーの隠し味に、お酢をちょい足し。仕上げにお酢を加えることで、深みとコクがプラスされます。また、スパイシーさがマイルドになり、甘味も引き立ちます。カレーの種類やお酢の種類の組み合わせによって、さまざまな味が楽しめるのでぜひお試しを。レトルトカレーにも、ちょい足ししてみてください。

「炒め物」の隠し味にもお酢

マンネリな味になりがちな炒め物ですが、いつもの野菜炒めの隠し味にお酢を入れれば、味がはっきりしてより美味しい仕上がりに。飽きのこない炒め物になります。

「ラーメン」にお酢をちょい足し

中華料理店へ行くと、テーブルの上に調味料セットが置いてあります。そこには、たいていお酢がありますよね。中華料理とお酢はとってもよく合うのです。もちろん、ラーメンにも! インスタントラーメンだって、ちょっとお酢を足すだけで、深い味わいに。

「餃子」のつけダレはお酢メインで

しょうゆやラー油をつけて餃子を食べている人は、ぜひお酢を試してください。「しょうゆ+お酢」もいいのですが、お酢だけでも! 進化系として「お酢+こしょう」もおすすめです。いろいろなつけだれを用意して、“味変”を楽しむことができます。

これらのお酢を使ったおすすめレシピ

鶏のさっぱり煮

料理写真_鶏のさっぱり煮レシピの詳細はこちら

手軽にできて絶品! 「鶏唐揚げの黒酢あん」

イメージ写真_白いご飯がすすむ、みんなにも喜ばれる味! 「鶏唐揚げの黒酢あん」レシピの詳細はこちら