世界のうまずっぱい料理|ウルグアイ編 ビネグレットソースがけチキン

ブラジル、アルゼンチンと国境を接する南米の国ウルグアイは、ヨーロッパ、特に、スペインやイタリア、ポルトガル、フランスから移民文化が息づく国。ワインの特産地であり、エスカベシュやミラネサ(ミラノ風カツレツ)など19世紀以降にやってきた移民によるヨーロッパ料理が普及している一方で、ウルグアイらしい料理のルーツは、大平原パンパで牛の放牧などの自給自足農業を営んでいたスペイン人や、スペイン人と先住民との混血クリオーリョのガウチョ(牧童)が活躍した17〜19世紀頃までさかのぼることができます。
ウルグアイでは、パーティー料理の前菜の定番として、ゆでた肉をビネグレットソースに漬けたエスカベシュに似た冷製料理が、サラダやフライドポテトと一緒によく提供されます。
現地では、パンパで育った牛の皮付き舌肉(牛タン)の塊を豪快にまるごと使って厚切りして使うのですが、ここでは日本で入手しやすい鶏肉で代用しています(手に入る方はぜひ牛タンでお試しを)。
酢とオリーブオイル、ゆで卵、イタリアンパセリ、にんにく入りのさっぱりしたソースに、薄く切った鶏肉をしゃぶしゃぶのように軽くゆでてから漬け込み、冷蔵庫の中で味をなじませます。パンと一緒に召し上がってください。

POINT

ウルグアイでは、ゆでた牛タンにかけることが多いソースです。家庭で手軽に楽しむために、鶏むね肉のレシピにしました。さっぱりとお肉を召し上がれます。

鶏むね肉……1枚(250g)
酒……大さじ1 
塩……ふたつまみ
イタリアンパセリ……適宜

<ソース>
ゆで卵……1個(固ゆで)
イタリアンパセリ……2本(6g)
穀物酢……大さじ2
オリーブオイル……大さじ1
おろしにんにく……小さじ1/2
こしょう……少々

ゆで卵、イタリアンパセリはみじん切りにします。ボウルに入れ、残りの<ソース>の材料を加え、よく混ぜ合わせます。冷蔵庫でしっかり冷やします。



鶏むね肉はフォークで全体的に穴をあけて耐熱皿に入れ、塩をふり、酒をかけます。ふんわりとラップをして電子レンジ(600W)で2分30秒加熱します。上下を2分加熱し、そのまま冷やして余熱で火を通します。

鶏むね肉をそぎ切りにし、器に盛り付け、1をかけます。お好みでイタリアンパセリをかざります。