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ダブルの酸味で夏バテ知らず!「トマトの酸辣湯風」

旬の野菜や果物は、鮮度がよいだけでなく、栄養価も高いと言われています。香りや旨味も豊富で味が濃く感じられるのも特徴的。そこで「ベジフル酢」では、旬の野菜や果物を使った簡単でリピートしたくなるお酢料理を、お酢健マスコット、お酢の「すーちゃん」が紹介します!

第8回目は「トマト」です。

まぶしいほどの太陽光の下で青々とした実が熟し、真っ赤に色づいていくトマトは夏の主役級野菜。生で、焼いて、煮て、つぶしてソースなど、さまざまな調理法でおいしい料理に変身し、うまみのある甘酸っぱい味を放ちます。

ヘタが青くピンとしていて、みずみずしいものが新鮮。重みがあって全体が赤く熟していると味がよく、角ばっているより丸いフォルムのほうが糖度も高めです。完熟品はポリ袋に入れ、冷蔵庫で保管を。

露地野菜で育った真夏の完熟トマトはビタミンC、β-カロテン、ビタミンB群、ビタミンEなど抗酸化ビタミンを多く含む緑黄色野菜。独特の赤い色素成分は「リコピン」で、β-カロテン以上の抗酸化作用があるといわれており、動脈硬化などの予防に効果があるというレポートも出ています。

生でもおいしいトマトですが、加熱するとリコピンやβ-カロテンを効率よく吸収することができます。また加熱により、うまみ成分のグルタミン酸も存在感を発揮!不溶性食物繊維をとりたいときは、皮つきのまま調理しましょう。

食欲を落としがちな、ムシムシが夜まで続く夏の暑さのなか、酸味に辛味をプラスした“酸っぱ辛い”料理は、さっぱり感を与えつつ食欲を刺激してくれる救世主になります。また、酸味により唾液の分泌も促されるので、消化吸収の促進も期待できます。

酸っぱ辛さがやみつきに!「トマトの酸辣湯風」

材料(2人分)

  • トマト……140g
  • しめじ(あれば)……40g
  • きざみねぎ(あれば)……2g
  • ごま油……小さじ1/2(2g)
  • 黒酢(または好みの酢)……小さじ1(5g)
  • 粗びき黒こしょう……少々
  • A
  • 顆粒鶏ガラスープの素……小さじ1 (2.6g)
  • しょうゆ……小さじ1(6g)
  • 水……300ml

作り方

1. トマトはくし切りにし、さらに横半分に切ります。しめじは石づきを取ってほぐします。

すーちゃん

トマトはくし切りのまま使っても◎ 食べごたえが出てオススメで酢〜♪

2. 鍋にAを入れて中火にかけ、煮立ったら1を加えます。

3. 再度煮立ったら火を止め、酢とごま油を加えます。

4. 器に盛り、こしょうとねぎを振ります。

  • 栄養価(1人分)
  • エネルギー 33kcal
  • たんぱく質 1.5g
  • 脂質 1.2g
  • 炭水化物 5.4g
  • 食物繊維 1.5g
  • 食塩相当量 1.0g

黒酢でまろやか。完熟トマトの甘みにびっくり!

酸辣湯は酸っぱ辛い料理なので、お酢は仕上げに加え、酸味を立たせます。今回は、黒酢を使ってコクをアップ。トマトの酸味ともよくなじみ、うまみに深みが加わります。煮たトマトはとろっとして噛むと甘さがほとばしり、とてもジューシー。スープで酸味を感じた分、その甘さは絶大です! これぞ夏のごちそう!

トマトは品種によって形や大きさが異なるので、切り方はお好みで。皮ごと使って、手間なく食物繊維も取り入れちゃいましょう。酸辣湯の辛味はこしょうによるものなので、辛いもの好きな人は、たっぷりかけてください。今回はしめじを合わせましたが、ほかのきのこや豆腐、春雨、溶き卵を加えてもおいしいです。

体によいとわかっていても、毎日お酢をとり続けるのは難しいもの。仕上げに加えるだけのスープなら簡単です。暑い時期は冷たいものを求めがちですが、冷房などで体を冷やさないよう、温かいスープを取り入れて、健康維持に繋げましょう!

参考:
「日本食品標準成分表 2015年版(七訂)」文部科学省
『旬の野菜の栄養事典』吉田企世子監修(エクスナレッジ)

文/須永 久美
イラスト/鳥居 志帆
監修/おいしい健康 管理栄養士