

熱中症対策!夏の水分補給におすすめのドリンクと摂りたい栄養素
真夏に注意したいのが熱中症。熱中症とは、高温多湿の環境に体が適応できないことで起こるさまざまな症状の総称で、主にめまいや吐き気、けいれんなどの症状が知られています。熱中症予防にはこまめな水分補給が有効とされています。ここでは、この時期に摂りたい栄養素やおすすめのドリンクレシピを紹介します。
熱中症対策のポイントとは
日常生活における熱中症予防のポイントは体温上昇を抑える・脱水に気をつける・体調を整えるです。体温上昇を抑えるには、暑い日の外出を避ける、日陰や涼しい場所を利用するなどの行動の工夫に加えて、適切にエアコンを利用して室温を適切に保つことや、ゆったりした服装で熱や汗を早く逃す衣類の工夫などが有効です。
脱水の面では、のどの渇きを感じなくてもこまめに水分補給を心がけることが大切です。大量に汗をかいた時には水分に加えて塩分を補給するようにしましょう。通常私たちは飲料からの水分補給に加えて、食事からも水分を補給しているので、3食しっかり食事をとることも大切です。
また、熱中症はその日の体調が大きく影響します。睡眠不足、二日酔い、風邪による発熱、疲労などの状態は熱中症になりやすいので、規則正しい生活を心がけ体調を整えるようにしましょう。
熱中症対策のPOINT
体温上昇を抑える
-行動の工夫
暑い日の外出を避ける、日陰や涼しい場所、日傘や帽子の利用
-住まいの工夫
エアコンの適切な利用、日光を遮断、風通しをよくする
-衣類の工夫
風通しがよく、ゆったりとした服装
脱水に気をつける
こまめな水分補給、しっかり食事をとる
体調を整え暑さに負けない体づくりを
良質な睡眠、休息をとり、規則正しい生活を心がける
関連記事:熱中症対策で注意したいこと・食欲がないときに上手に栄養を摂るには?
熱中症対策におすすめの栄養素と食材
汗の成分にはナトリウムなどのイオン(電解質)が含まれているため、汗をかいたときには水分だけでなく塩分を補給することが大切です。
その他、汗をかくとナトリウムとともに失われがちなカリウムや、夏に不足しがちなたんぱく質、糖質の代謝を促すビタミンB1などは熱中症予防におすすめの成分です。
おすすめの栄養素と食材
カリウム
ナトリウムと同様に汗をかくと失われる成分
バナナ、トマト、果物、芋類、海藻類
ビタミンB1
炭水化物 (糖質)の代謝を促してエネルギーをつくる手助けをする
豚肉、鮭、うなぎ、たらこ、玄米、小麦胚芽、落花生
たんぱく質
人間の臓器や筋肉、皮膚などの体の基礎をつくる
肉、魚、卵、大豆製品、乳製品
ビタミンA
皮膚や粘膜を健康に保って、免疫力を高める
レバー、うなぎ、モロヘイヤ、にら、小松菜、かぼちゃなど緑黄色野菜
参考)熱中症予防心がけプロジェクト×環境省 心がけ次第で防げる!熱中症対策BOOK
コラム:運動後の酢酸摂取でグリコーゲンの補充をサポート
監修:県立広島大学 非常勤講師 多山賢二先生
運動後に、炭水化物(糖)と一緒にお酢の主成分である酢酸を摂ると、炭水化物(糖)だけを単独で摂る時よりもエネルギー源となるグリコーゲンが筋肉や肝臓に速やかに補充されやすくなります。
参考)
1) Takashi Fushimi, Kenji Tayama, Masahiro Fukaya, Kaori Kitakoshi, Naoya Nakai, Yoshinori Tsukamoto and Yuzo Sato; Acetic Acid Feeding Enhances Glycogen Repletion in Liver and Skeletal Muscle of Rats, J. Nutr., 131(7), 1973-1977 (2001)
2) T.Fushimi, K.Tayama, M.Fukaya, K.Kitakoshi, N.Nakai, Y.Tsukamoto and Y.Sato; The Efficacy of Acetic Acid for Glycogen Repletion in Rat Skeletal Muscle after Exercise, Int J Sports Med, 23, 218-222 (2002)
3) Takashi Fushimi and Yuzo Sato; Effect of acetic acid feeding on the circadian changes in glycogen and metabolites of glucose and lipid in liver and skeletal muscle of rays, British Journal of Nutrition, 94, 714-719 (2005)
熱中症対策に!夏の水分補給におすすめドリンクレシピ
脱水予防におすすめのお酢を使った簡単ドリンクレシピをご紹介します。
すっきりした飲み口で、夏の水分補給にぴったりです。
▼はちみつ酢レモンドリンク
<はちみつ酢レモンの材料>
・レモン 1個
・はちみつ 60ml(お好みで調整)
・酢(リンゴ酢、穀物酢がおすすめ) 60ml
<作り方>
1.レモンはきれいに洗い、ペーパータオルで水けをしっかりと拭き取ります。
3mm幅の輪切りにし、清潔な容器に入れます。
2.酢とはちみつを混ぜ合わせ注ぎます。冷蔵庫で1〜2日ほどおきます。
3.水(炭酸水)200mlに対して、はちみつ酢レモン大さじ1程度を入れて混ぜます。
一緒に漬けたレモンの輪切りと塩をひとつまみ入れて完成です。
▼酢氷入りスポーツドリンク
<作り方>
1.フタ付きの製氷機に、お好みの酢を入れて凍らせ、酢氷を作ります。
2.スポーツドリンクコップ1杯に、酢氷1個を目安に入れて溶かしながらいただきます。
▼ベリーのビネガーソーダ
<材料>
・冷凍ミックスベリー 30gくらい
・酢(お好みのもの) 大さじ1
・強炭酸水 200ml
<作り方>
1.ミックスベリーをグラスに入れて炭酸を注ぎます。
2.お好みの酢を加えます。
3.ミックスベリーをスプーンなどで潰しながらいただきます。
監修/おいしい健康 管理栄養士
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