世界のうまずっぱい料理|ブラジル編 モーリョ・ビナグレッチ

ブラジル料理はアマゾン川流域に暮らしてきた先住民と、ヨーロッパやアフリカ、アジア(日本も含む)からの移民の食文化が混ざり合った独自性が特徴的。広大な領土を持つため、地域によって食文化が大きく異なります。
大まかには、アフリカから奴隷として連れて来られた人々が上陸した北部のバイーア州はアフリカの影響が強く、一方、アルゼンチンやウルグアイと地続きの「バンパ」と呼ばれる大平原が広がる南部にはヨーロッパ系移民が多く暮らしています。彼らは小麦や野菜、ワイン、チーズをブラジルにもたらし、ガウーショと呼ばれる牧童(アメリカのカウボーイに近い)が牧畜を営んできました。
そんなブラジル南部特有の、牛を主に、羊、豚などの畜肉やその加工肉(ソーセージ)を鉄串に刺し岩塩を振って炭火でじっくりと焼く焼肉を「シュハスコ(シュラスコ)」といい、その付け合わせに欠かせないのが、この「モーリョ・ビナグレッチ(酢と野菜入りソース)」です。
ブラジルにはシュハスカリア(またはシュラスカリア)という専門レストランがあり、店によっては牧童の恰好をした男性ウエイターが、ちょうどいい焼き加減の肉などの具材を客席に運び、お客の要望に応じた量をその場で切り分けてくれます。
モーリョ・ビナグレッチは、シュハスコをはじめとする肉料理や、脂っこい揚げ物料理を食べた際に酢と野菜の効果で口をさっぱりとさせる、ブラジルの万能調味料でもあります。

POINT

ブラジルではシュラスコ(ブラジル風焼肉)の付け合わせとして人気のソース。さっぱりとした野菜とりんご酢の組み合わせにより、お肉をおいしくもりもり食べられます。お好みでとうがらし粉を入れてピリ辛にしても。

 

赤玉ねぎ……1/2個
トマト……中1個
ピーマン……1個
パセリ……1/2束(あればイタリアンパセリ) 10g

りんご酢……100ml
オリーブオイル……大さじ2(お好みで増やす)
塩……小さじ1/2
黒こしょう……小さじ1/4
砂糖……ひとつまみ

とうがらし粉……ひとつまみ お好みで
 


野菜類をみじん切りにする。


1をボウルに移し、調味料類を加えてよく混ぜる。1時間程度、冷蔵庫で寝かす。


焼き肉を用意し、2をソースにして一緒に食べる。