世界のうまずっぱい料理|コスタリカ編 チフリホ

「中米のスイス」または「中米の楽園」と呼ばれ、野生動物の宝庫としても知られるコスタリカ。同国の国民食ともいわれる、日本の赤飯にも似た炊き込みご飯「ガジョ・ピント(斑のある雄鶏)」に代表されるように、スペイン人がもたらした米と、もともとこの地にあった黒いんげん豆などを伝統的な主食としています。
またコスタリカ料理は、スペイン征服時代の影響を受ける一方で、古代から食べられているとうもろこし粉や、青バナナ(プランテーン)、アボカドなどの新鮮な野菜、トロピカルフルーツなども豊富に使った料理が特徴的です。
チフリホは、比較的新しい料理。ご飯と豆、酢やレモンの酸味を加えた野菜サラダ・ドレッシング風の「ピコ・デ・ガジョ」、揚げた豚皮(手に入らない時は豚バラ肉などを使用)、とうもろこし粉のトルティーヤチップス、アボカドといったコスタリカならではの食材をワンプレートで味わえる人気の軽食です。
チフリホには、お好みでマヨネーズやトマトソース、タバスコをかけてもおいしく、ビールやカクテル、ソーダなどの飲み物とよく合います。最近では菜食主義者に配慮して、豚皮の代わりにチーズや大豆を使ったチフリホも。缶詰の豆などの加工品を利用すれば、家庭で気軽に作ることができるのもうれしい料理です。コスタリカではワンプレートのお皿に盛り合わせで提供されることも多いのですが、ここではガラスのコップを使い、おしゃれにレイヤー状の盛り付けにしてみました。

POINT

一皿で豆や穀物、野菜、肉が食べられる、栄養バランスにも優れた一品です。りんご酢入りのさっぱりとした香味野菜のソース「ピコ・デ・ガリョ」が、全体の風味を引き立たせます。

あずき……90g(無糖の缶詰、赤いんげん豆の缶詰でもよい)
ごはん……180g
豚バラ肉……150g(細切り)
植物油……大さじ3
塩、こしょう……少々

A
にんにく、玉ねぎ、セロリの葉などの香味野菜……適量(捨てる部分のあり合わせでよい)

B
ピコ・デ・ガリョ(ソース)>
トマト……1/2個(粗みじん切り)
玉ねぎ……12g(みじん切り)
コリアンダーの葉……25g(みじん切り)
セロリの茎……1/4本分(粗みじん切り)
生とうがらし……1/4本(みじん切り。なければタバスコをお好みで)
りんご酢……大さじ1
オリーブオイル……12ml
塩……少々
こしょう……少々

アボカド……1/2個(皮を取って薄切り)
トルティーヤチップス……4枚
マヨネーズ……適量(お好みで) 


鍋に水と塩、Aの香味野菜を入れ、あずきをやわらかくなるまでゆでる(缶詰を使う場合は省略)。


フライパンに植物油を入れて熱し、豚バラ肉をカリッとするまで揚げ焼きする。塩、こしょうで軽く味付けし、取り出しておく。


ボウルにBを入れて混ぜ合わせ、ピコ・デ・ガリョと呼ばれるソースを作る。


ガラスのカップまたは深皿に、1の小豆、ごはん、2の豚バラ肉を油ごと、3の野菜を順に乗せ、アボカドとトルティーヤチップスを飾る。お好みでマヨネーズをかける。