世界のうまずっぱい料理|イングランド編 フィッシュ&チップス

1800年代半ば頃のロンドンで誕生し、労働者階級の間で広まったファストフード。今では英国の国民食のように愛され、エリザベス女王もお気に入りで、オーストラリアなど英連邦諸国にも広まっています。カリッと揚げた白身魚とフライドポテトが腹持ちよくておいしく、1回分の食事にもなります。
フィッシュ&チップスの起源は、スペインやポルトガルの魚フライ「ペスカド・フリット」(またそれを酢に漬けた「エスカベッシュ」)であったといわれています。酢は魚フライの脂っこさを和らげ、風味を向上させます。かつて英国で安価だったモルトビネガーが選ばれ、今でもフィッシュ&チップスには欠かせません。

使用される魚は、19世紀後半に蒸気トロール船が開発されたことで、北大西洋やアイスランドなど広い海域から安価なたらやハドック(こだら)などの白身魚が英国に選ばれ、さらに蒸気鉄道によって新鮮な魚を英国中に輸送可能になったことで一気に消費が広まりました。英国の伝統的な専門店では、魚の種類を選ぶことができます。

POINT

魚はめかじき以外に生たらでも作れます。黒酢とマヨネーズに、みじん切りにしたたまねぎを混ぜるだけで美味しいタルタル風のソースになります。

 

小麦粉……80g
塩……少々
黒こしょう……少々
ラガービール……160ml
植物油……適量
冷凍フライドポテト……適量
白身魚……300g(2枚)(皮をはいでおく)

レモン……1/2個(カットする)
モルトビネガー……適量
タルタルソース……適量(お好みで)


衣を作る。ボウルに小麦粉、塩、黒こしょうを入れて混ぜ、中央に穴をあける。

調理工程02_中央にラガービールを注ぎ、混ぜ合わせながら泡立てる



1の中央にラガービールをゆっくりと注ぎ、混ぜ合わせながら泡立てる。細かいダマを取り除き、冷蔵庫に入れて1時間ほど寝かす。

冷凍フライドポテトを揚げる。

天ぷら鍋または電気フライヤーを用意し、植物油を190度に熱する。魚の切り身の水気をよくふき、2の衣をまぶして4分ほどきつね色になるまで揚げる。

調理工程04_天ぷら鍋まはた電気フライヤーを用意し、衣をまぶした魚の切り身をきつね色になるまで揚げる

3と4をお皿に盛り、カットしたレモン、モルトビネガーのほか、タルタルソースなどお好みのディップを添えて、できあがり。