世界のうまずっぱい料理|ドイツ編 ザワークラウト 

ザワークラウト(ドイツ語で「酸っぱいキャベツ」の意味)は、1500種以上もあるといわれるドイツのソーセージ「ヴルスト」をはじめ、ドイツ料理の付け合わせに欠かせない漬物の一種です。
その酸味は、本来キャベツの葉を塩漬けして発酵させる乳酸菌の作用によるものですが、漬けてから酸味が加わるまでに最低4日前後かかるため、早く食べたいときには、酢を利用した即席ザワークラウトを作ることもあります。
ザワークラウトの起源は、塩で野菜を保存する技術のあった古代ローマ、または紀元前7世紀頃の中国に始まりタタール人がヨーロッパに伝えたなど諸説あります。現在では、ドイツのほかポーランドをはじめとする東欧諸国、またそれらの国々の移民が多いアメリカなどで広く食べられています。
ヨーロッパの寒冷地でこれほどザワークラウトが定着したのは、冬場の野菜のない時期に壊血病を予防するビタミンCや、酵素、食物繊維などの栄養を豊富に含んだキャベツをたくさん食べられる、理想的な保存食でもあったからでしょう。
ドイツやオーストリアでは、ザワークラウトにキャベツと相性のいいさわやかな風味のキャラウェイシードや、ジュニパーベリー(西洋ねずの実)などのスパイスを少量加えます。これはお好みですので、苦手な方は省いても大丈夫です。

POINT

手軽に作れるおいしい酢漬けキャベツ。ビタミンをはじめ栄養価が豊富なキャベツをたっぷり食べられます。紫キャベツや赤玉ねぎを使うと、ピンク色のザワークラウトが作れます。

キャベツ……小1/2個(芯を取って千切り)
玉ねぎ……中1/4個(薄切り)
にんじん……中1/4本(薄切り。入れなくてもよい)
りんご酢……70ml+お好みで追加
水……70ml
塩……ひとつまみ+お好みで追加
砂糖……小さじ1
月桂樹の葉……1枚
黒こしょう……2~3粒(砕くか、なければ挽いたもの小さじ1/4)
キャラウェイシード……小さじ1/2(お好みで。入れなくてもよい)


耐熱容器にすべての材料を入れて混ぜ、ラップをかけて電子レンジ(600w)に6分かける。


1の味見をして好みで酢や塩を加えて混ぜる。あら熱が取れるまで冷まし、保存容器に移して冷蔵庫で保存する。