イメージ写真_ベジフル酢_アレンジ多彩!体がほっこり温まる酢しょうが

アレンジ多彩! 体がほっこり温まる「酢しょうが」

旬の野菜や果物は、鮮度がよいだけでなく、栄養価も高いと言われています。香りや旨味も豊富で味が濃く感じられるのも特徴的。そこで「ベジフル酢」では、旬の野菜や果物を使った簡単でリピートしたくなるお酢料理を、お酢健マスコット、お酢の「すーちゃん」が紹介します!

第10回目の食材は「しょうが」

イメージ写真_ベジフル酢_しょうがイラスト

簡単に作れて保存がきき、アレンジ多彩な「酢しょうが」は、テレビや雑誌でも紹介されて話題になっています。

しょうがの栽培はハウスや露地で行われていて、出荷の時期によって多少のズレはありますが、初夏から初秋にかけて、皮が白く茎の付け根が紅色の「新しょうが」が市場に並びます。それを数ヶ月貯蔵したものが薄茶色の皮をした「ひねしょうが」で、香りや辛みが強いのが特徴。年中出回っているものの、本来の旬は秋口といわれています。ぷっくりとしていて実が締まり、切り口が干からびていないものを選びましょう。

独特の辛みをもたらす主成分は「ジンゲロール」。加熱すると「ショウガオール」に変化します。どちらも血行をよくしたり、体を温めたりする働きがあり、寒くなるこの時期に重宝する食材です。抗菌作用もあり、昔から刺身などの薬味として添えられてきたのは、理にかなっているといえます。

イメージ写真_ベジフル酢_すーちゃん&しょうがイラスト

1日15ml(大さじ1杯)のお酢を、食事と一緒に摂り入れることで、食後の血糖値上昇が緩やかになります。血糖値が気になる人は率先してとりたいところ。とはいえ毎日のことになると、15mlといえど案外大変です。そこでおすすめなのが、しょうがを刻んで、酢に漬けるだけの「酢しょうが」です。酸味をまろやかにしたいときは、はちみつをプラス。料理の味つけに、ドリンクアレンジにと、幅広く使えます。食べれば体もポカポカに! 寒い時期にうれしい合わせ調味料です。

切って混ぜるだけの新調味料「酢しょうが」

材料_体がほっこり温まる酢しょうが

材料(作りやすい分量)※1回分

  • しょうが……50g
  • 黒酢……50ml
  • はちみつ……10g

作り方

1.しょうが(皮つきでも可)を適当な大きさに切り、みじん切りにします。

作り方_体がほっこり温まる酢しょうが01
すーちゃん

皮をつけたままのほうが、香りが強くなりま酢〜!

2.清潔な保存瓶に1を入れ、黒酢とはちみつを注いで混ぜます(1日おくと味がなじみます)。

作り方_体がほっこり温まる酢しょうが02
すーちゃん

お酢はアミノ酸やビタミン、ミネラルが豊富な黒酢がおすすめで酢〜!

「酢しょうが」のおいしい使い方

① ホットドリンクに

料理写真_体がほっこり温まる酢しょうが_ホットドリンク

「酢しょうが入りホットドリンク」は、温めた豆乳150mlに、「酢しょうが」大さじ1、はちみつ小さじ2以上(お好みで調整)を加えて混ぜるだけで完成です。冷えた体にほっこりしみる救世主ドリンクになりますよ。

味わいは、ほんのり甘いヨーグルトを思わせ、酸味は丸くおだやか。少しとろみを感じ、はちみつの甘みが全体をまろやかにしています。時折、歯や舌に触れてくるしょうがは、シギシギとした食感で、噛みしめると出てくる辛みがアクセントになって飲み飽きません。体は自然とポカポカに! 豆乳を、牛乳やシンプルに熱湯にしてもOK。お好みの濃さに調整して楽しんでください。

② おかずの味つけに

料理写真_体がほっこり温まる酢しょうが_おかずの味つけ

さらに「酢しょうが」は、調理の合わせ調味料としても大活躍! フィリピンの家庭料理アドボはお酢を使った煮込み料理。それをアレンジした「豚肉生姜黒酢煮」なら、フライパンに豚肉と玉ねぎ、調味料を入れて煮るだけでできあがります。いつものレシピとはひと味違う、豚肉の生姜焼きになりますよ。

2人分の材料と作り方は、まず玉ねぎ1/2個を薄切りにして深めのフライパンに入れ、豚こま肉200g、「酢しょうが」としょうゆを各大さじ2、水大さじ4を加えてふたをし、中火にかけます。ときどき混ぜながら、汁けがなくなるまで20分くらい煮れば完成です。

飴色になった玉ねぎが豚肉に絡んでコク深い味わいに! 食べると口の中で豚のうまみがジュワッと広がって酸味はほぼ感じられず、黒酢はまろやかな風味をもたらします。甘辛味でごはんにぴったり。お弁当のおかずにもおすすめです。豚肉をそぎ切りにした鶏肉にしてもおいしいですよ。

家に常備したい新調味料!

「酢しょうが」は、料理に「かけるだけ」の手軽な調味料です。今回ご紹介したホットドリンクや豚肉生姜黒酢煮のほか、乱切りトマトと混ぜて和え物に、グリーンサラダのドレッシングに、肉や野菜の炒め物の味つけにと大活躍しますよ。普段の料理で、酢やしょうがを使ったものがあれば、それも「酢しょうが」に変えてみましょう。

調理のポイントは、黒酢やはちみつと混ぜてから1日置くこと。しょうがに味がよくなじみます。それからお好みで、はちみつの量を減らしてもOKです。アレンジしやすいように、おうちの甘み度合いで決めるとよいでしょう。また、すーちゃんもコメントしていますが、しょうがは皮ごと使うと、香りをより強く感じるのでおすすめです。その場合は、しょうがをよく洗ってペーパーで表面の水分を拭き取ってください。傷があるときは包丁で削りとってくださいね。

これから寒さが身にしみる季節、「酢しょうが」を常備して、さまざまな料理にかけて楽しんでください。

※出来上がったフルーツ酢は冷蔵庫に保管し、一週間をめどに早めにお召し上がりください。
※外観で濁りや浮遊物などが生じたらご使用をやめてください。
※金属製のふたの使用は避けてください。

参考:
「日本食品標準成分表 2015年版(七訂)」文部科学省
『旬の野菜の栄養事典』吉田企世子監修(エクスナレッジ)

文/須永 久美
イラスト/鳥居 志帆
監修/おいしい健康 管理栄養士